Fool, Cool, Japan!

CIAを裏切った人が暴露本を「わたしは愛国者なんだ」といって公開することがある。ここに疑問を抱く人もいよう。ところが私は抱かないよ。

 

 

というのも、愛国心にはパトリオティズムーpatriotismーとナショナリズムーnationalismーとがある。一般的な訳は、前者が愛国主義で、後者は国粋主義国家主義とされる。

 

私の関心事項は「ナチズムのプロパガンダと大衆心理」であるため、とりわけナショナリズムには大きな興味を抱いている。ナショナリズムに対して、私自身は構成主義道具主義近代主義をとっている。というのも、nation stateの発現以前にnationalismが存在し得た合理的根拠を持っていないからである。

 

ナショナリズムのその訳つまり国粋主義を要素分解してみると、「国」が「粋(いき)」だと考える思想だと分かる。私は、「粋」には"groovy"をあてたい。しかし、一般的には「粋」の意味は「かっこいい」なのだから、"cool"があてられるだろう。

 

さて、今回の記事で私が書きたかったことは、"Cool Japan"戦略と称する一連の政策である。最も、観光のための対外政策におさまっているならば、問題ないが、Cool Japanそのものの国内作用と、それに相乗りして、発行されている『日本ってこんなにすごいんだ!』本には吐き気を覚えないことがない。patriotistである私は古来よりの日本を大事にしており、そうなによりも日本の精神である「謙譲」を重要視しているからである。